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工房千駄ヶ谷が向き合う、社会の「当たり前」を変える服づくり

工房千駄ヶ谷が向き合う、社会の「当たり前」を変える服づくり

I _ for ME の"おかえり"ショーツは、ショーツと部屋着が一体型になった新しいリラックスウェア。デリケートな部分に直接触れるからこそ、信頼できる日本の工房さんと連携して、1枚1枚丁寧につくっています。"おかえり"ショーツをつくるのに不可欠な、工房千駄ヶ谷。服づくりに向き合う福嶋さんの目は、未来を見つめていました。

工房千駄ヶ谷が向き合う、社会の「当たり前」を変える服づくり

I _ for ME の"おかえり"ショーツは、ショーツと部屋着が一体型になった新しいリラックスウェア。デリケートな部分に直接触れるからこそ、信頼できる日本の工房さんと連携して、1枚1枚丁寧につくっています。"おかえり"ショーツをつくるのに不可欠な、工房千駄ヶ谷。服づくりに向き合う福嶋さんの目は、未来を見つめていました。

自信を持てなかった私が、幸せの選択肢をデザインする理由

自信を持てなかった私が、幸せの選択肢をデザインする理由

「見たいと思う世界の変化に、あなた自身がなりなさい」が座右の銘だという、I _ for ME(アイフォーミー) のデザインを担当する野村華花(ノムラハルカ)さん。印象に残る夕日をイメージしたグラデーション、"おかえり"ショーツのシンプルなビジュアル…このデザインにたどり着くまでには、少しずつ自分の殻を破って成長してきた彼女の葛藤がありました。  【読了目安】5分 写真: S.Wang聞き手: 江連千佳 目次 社会に縛られていた私が変わった、ジェンダーとの出会い デザインで創る、私が見たいと思う世界の変化 幸せを多様にするデザインに込められた意味 幸せは、わたしが決めていい   社会に縛られていた私が変わった、ジェンダーとの出会い ずっと自信が持てなかったんです。 私は、社会における女性の像に縛られていたんですよね。「モテなきゃいけない」「男性に認められる自分でいなきゃ」みたいな。髪型とか容姿とか特にそうで、例えば、お化粧変えて、その変化を相手に気づいてもらえないと、勝手に傷付いて悲しくなったり。その時は、自分があるってことを認めるためには、隣にいる男性に認められる必要があったんだと思います。 でも、ジェンダーの知識と出会って、そういう自分に気づいて、変えたいと思った。自分が自信を持てなかったのって、実は社会にも原因があるんじゃないの?って。社会の仕組みが自分をそうさせていることもあるんだってことを知って、環境を変えなきゃって思いました。「女だから〇〇しなきゃいけない」って思っている、自信のない自分を肯定して、次のステップに進んでいくってことができるようになったんですよね。   デザインで創る、私が見たいと思う世界の変化 自分は、「こうあるべき」って社会の当たり前に悩んできたから、「他の人には昔の自分みたいになって欲しくない」って思うようになった。「女性だから〇〇しなきゃいけない」って思わせているのは社会だから、その社会を変えれば、過去の私みたいな経験する人が少なくなるんじゃないかなって。 私の座右の銘は、マハトマ・ガンジーの「変えたいと思う世界へ、あなた自身がなりなさい(Be the Change. )」なんです。自分は、デザインの力で世界を変えられるって信じているから、デザインで誰かをエンパワメントして、変化を創り出したいって思いました。一人一人が幸せを選んで、幸せに満ち溢れている世界を、デザインで創りたい。今はみんな規範に縛られているけど、もっと幸せを多様にして、それぞれの幸せを相互理解して、助け合うことができている社会が理想なんです。 "おかえり"ショーツのデザインしてみない?って声がかかったのは、ちょうどそんな時。自分のつくりたい世界を、もっとたくさんの人に広げられるんじゃないかな、って思って取り組むって決めました。   幸せを多様にするデザインに込められた意味 <...

自信を持てなかった私が、幸せの選択肢をデザインする理由

「見たいと思う世界の変化に、あなた自身がなりなさい」が座右の銘だという、I _ for ME(アイフォーミー) のデザインを担当する野村華花(ノムラハルカ)さん。印象に残る夕日をイメージしたグラデーション、"おかえり"ショーツのシンプルなビジュアル…このデザインにたどり着くまでには、少しずつ自分の殻を破って成長してきた彼女の葛藤がありました。  【読了目安】5分 写真: S.Wang聞き手: 江連千佳 目次 社会に縛られていた私が変わった、ジェンダーとの出会い デザインで創る、私が見たいと思う世界の変化 幸せを多様にするデザインに込められた意味 幸せは、わたしが決めていい   社会に縛られていた私が変わった、ジェンダーとの出会い ずっと自信が持てなかったんです。 私は、社会における女性の像に縛られていたんですよね。「モテなきゃいけない」「男性に認められる自分でいなきゃ」みたいな。髪型とか容姿とか特にそうで、例えば、お化粧変えて、その変化を相手に気づいてもらえないと、勝手に傷付いて悲しくなったり。その時は、自分があるってことを認めるためには、隣にいる男性に認められる必要があったんだと思います。 でも、ジェンダーの知識と出会って、そういう自分に気づいて、変えたいと思った。自分が自信を持てなかったのって、実は社会にも原因があるんじゃないの?って。社会の仕組みが自分をそうさせていることもあるんだってことを知って、環境を変えなきゃって思いました。「女だから〇〇しなきゃいけない」って思っている、自信のない自分を肯定して、次のステップに進んでいくってことができるようになったんですよね。   デザインで創る、私が見たいと思う世界の変化 自分は、「こうあるべき」って社会の当たり前に悩んできたから、「他の人には昔の自分みたいになって欲しくない」って思うようになった。「女性だから〇〇しなきゃいけない」って思わせているのは社会だから、その社会を変えれば、過去の私みたいな経験する人が少なくなるんじゃないかなって。 私の座右の銘は、マハトマ・ガンジーの「変えたいと思う世界へ、あなた自身がなりなさい(Be the Change. )」なんです。自分は、デザインの力で世界を変えられるって信じているから、デザインで誰かをエンパワメントして、変化を創り出したいって思いました。一人一人が幸せを選んで、幸せに満ち溢れている世界を、デザインで創りたい。今はみんな規範に縛られているけど、もっと幸せを多様にして、それぞれの幸せを相互理解して、助け合うことができている社会が理想なんです。 "おかえり"ショーツのデザインしてみない?って声がかかったのは、ちょうどそんな時。自分のつくりたい世界を、もっとたくさんの人に広げられるんじゃないかな、って思って取り組むって決めました。   幸せを多様にするデザインに込められた意味 <...